カラフルボックス株式会社 代表取締役 熊谷
この記事の3行サマリー
- エンジニアではない私が、2026年3月からの5.5ヶ月でClaude Codeに520回の指示を出し、その履歴が残っていました。
- 提案書・セミナーレジュメ・顧客提出レポートまで、いまはターミナルに日本語で話すだけで作っています。
- これは才能の話ではなく「やってみたら、できた」の積み重ね。実際の使用記録を、盛らずに公開します。
結論:資料作成は「作業」から「指示」に変わった
先に結論を書きます。
2026年3月にClaude Codeを使い始めてから今日まで、私が出した指示は520回にのぼりました。手元の操作履歴を集計して、自分でも驚いた数字です。提案書、セミナーのレジュメ、顧客に提出する診断レポート、補助金申請のExcel、議事録——かつて自分やスタッフが何時間もかけていた資料の大半を、いまはターミナルに向かって日本語で指示するだけで作っています。
私はエンジニアではありません。3月時点では「ターミナル(黒い画面)」をまともに触ったこともない、ごく普通の経営者でした。本記事は「導入のやり方」を説く記事ではなく(それは今後のコラムで改めてご紹介します)、一人の素人経営者が実際に何をどれだけやったのかを、記録そのままお見せする体験談です。
データで振り返る、5.5ヶ月の実際
まず、うそのない数字から。以下はすべて、私のClaude操作履歴の集計です。
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 利用期間 | 2026年3月16日〜(約5.5ヶ月) |
| 出した指示の回数 | 520回 |
| 扱った業務テーマ | 24種類 |
月別の指示回数を並べると、私の"慣れていった過程"がそのまま出ています。
- 3月:6回(おそるおそる触っていた月)
- 4月:95回
- 5月:112回
- 6月:159回(業務に一気に流れ込んだピーク)
- 7月:72回/8月:76回(型ができ、少ない指示で回るようになった)
最初の月はたった6回。それが3ヶ月後には26倍になり、いまは「少ない指示でも欲しいものが出る」状態に落ち着いています。最初から使いこなせたわけではない、というのが正直なところです。
3月の第一歩は「競合比較表」だった
記録を遡ると、私がClaudeに出した最初の本格的な指示はこれでした。
「3社のWebサイトのURLを渡すので、人事評価サービスの競合比較表を作ってください。比較項目は概要・機能・ターゲット規模・料金。ファイルに保存してください」
自社サービスの競合を調べる作業です。従来なら各社サイトを開いて、読んで、表にする——半日仕事。それが数分で形になりました。この最初の小さな成功体験が、520回すべての起点です。
何を作ってきたか:日常業務が"まるごと"乗った
5.5ヶ月分の指示を用途で分けると、こうなりました(延べ件数)。
- レポート・分析:51件(顧客の制度診断、競合分析、予算考察)
- 議事録・商談:26件
- 提案書・営業資料:21件
- セミナー・登壇:18件
「AIでたたき台を作る」次元ではありません。実際にやってきたのは、たとえば——
- 顧客に提出する制度診断レポートを、課題と改善案を図解つきで作成
- 相談を受けた案件の提案書とお見積りを、下書きからスライド出力まで一気通貫
- 無料セミナーのレジュメをシナリオから起こし、そのまま集客ページまで
- 補助金申請のExcelの記入と、採択動向の考察
顧客の会議にそのまま提出するレポートを、私自身がターミナルで仕上げている。ここが、いちばんお伝えしたい変化です。
つまずきも、AIに聞いて自分で越えた
きれいな話だけではありません。履歴には、私が詰まった痕跡も正直に残っています。
5月、外部ツールとClaudeをつなぐ設定でエラーが連発しました。npm error UNABLE_TO_VERIFY_LEAF_SIGNATURE——当時の私にはまったく意味不明な英文エラーです。それでも、設定ファイルの中身をClaude自身に見てもらい、書き換え、また試す。この繰り返しで、エンジニアを呼ばずに自分で解決しました。
作業を任せる相手が、同時に先生でもある。だから素人でも前に進めた。「分からないことも聞ける」——これが黒い画面への恐怖を溶かしてくれました。
そして、10人全員がターミナルに向かうようになった
私一人が使えるだけなら、それは「社長の趣味」で終わります。カラフルボックスがやったのは、社員10名全員へのClaude導入でした。
正直に言えば、全員が最初から乗り気だったわけではありません。「黒い画面」への抵抗は、かつての私自身がいちばんよく知っています。それでも社内で講座とトレーニングを重ね、約1ヶ月で、全メンバーがターミナルでClaude Codeを操作できる状態になりました。
10人という規模だからこそ、これは決定的でした。誰か一人がAIを使えても業務は変わりません。全員が使えて初めて、チーム全体の標準的な進め方として回り始めます。
どうやって全社に導入し、どう"続く仕組み"にしたのか——その具体的な手順と定着の工夫は、当社コラム「社員10名で全社にClaudeを導入し、2ヶ月で運用化した進め方」と「AI活用を『続く仕組み』にする方法」で改めてご紹介します。本稿では"社長本人の体験"に絞ってお伝えしました。
中小企業こそ、経営者が最初に触るべき
私たちは社員10名ほどの小さな会社です。AI専任チームを置く余裕はありません。だからこそ言えます。リソースがない中小企業ほど、AIの効果は大きい、と。
一人分・二人分の仕事をAIが肩代わりする。その差が、10人規模では経営を左右します。そして最初の一歩は、担当者への丸投げではなく、経営者自身がターミナルを開いてみることでした。私の520回の指示は、そのほとんどが「やってみたら、できた」の記録です。
黒い画面を、どうか怖がらないでください。半年前の私にできたのですから。
よくある質問(FAQ)
Q. 本当にプログラミングの知識ゼロでも使えますか? A. 使えます。私自身、3月まではターミナルを触ったこともありませんでした。指示は日本語の会話です。詰まっても、その場でClaudeに聞けば解決できます。
Q. まず何から作るのがよいですか? A. 「毎週必ず発生し、自分の時間を奪っている資料」からです。私の場合は競合比較表とレポートでした。小さな成功体験が続ける力になります。
Q. 効果はどれくらいで実感できますか? A. 私は最初の1タスクで「これは変わる」と確信しました。全社で業務が回り始めるまでは、当社の規模で1〜2ヶ月ほどが目安です。
「うちでもできる?」を、一緒に確かめます
素人だった経営者が5.5ヶ月でここまで来られたのは、特別だからではありません。カラフルボックスは、自社で実践したこの道のりを土台に、経営者ご自身の"はじめの一歩"から全社定着までを伴走します。「うちの業務でも使えるのか」を一緒に確かめるところから始められますので、お気軽にお問い合わせください。
※本コラムの利用実績(期間・指示回数・用途内訳)は、実際のClaude操作履歴の集計に基づく実数です。顧客名や案件の詳細は伏せています。