キーワード: 人事評価 評価基準 バラつき キャリブレーション 評価者 そろえる
「Aマネージャーは部下に高い点数をつけがちで、Bマネージャーはいつも厳しい」——評価者間のバラつきは多くの組織で見られる課題です。同等の成果を出した社員が大きく異なる評価点を受ければ、不公平感と不満が生まれます。評価基準のバラつきを解消するキャリブレーションの進め方を解説します。
バラつきの根本原因は「評価尺度の定義が不明確」 であることです。「新規訪問件数」という項目があっても「30件で4点」という数値基準がなければ、評価者によって解釈が異なります。加えて、部下を高く評価したい「寛大化傾向」、中間に寄せたい「中心化傾向」といった心理的バイアスも原因になります。
キャリブレーションとは、評価者間で評価基準を擦り合わせる会議・プロセスのことです。評価会議(1次評価者が参加)と査定会議(2次評価者が参加)の2段階プロセスが推奨されます。評価会議では目標の共有・難易度調整を、査定会議では基本給査定・賞与査定・昇降格者の決定を行います。
キャリブレーションを機能させる3つのポイント
①評価尺度を事前に明文化する:1点・4点・6点の定義を具体的な数値で示し、備考欄に定義・範疇・カウント方法を記載します。
②2次評価者が1次評価者の評価を確認する:全体を俯瞰する仕組みが評価の公平性を保ちます。
③評価者研修を定期的に実施する:四半期評価なら年4回の評価会議を通じて、評価者スキルを継続的に向上させられます。
「正しく設計された基準を、正しく伝える」——これが機能する評価制度の第一歩です。